2010年12月10日金曜日

Wind Power

Suzlonや Tata Powerといった再生可能エネルギーの大手が、インドではいまだ実現していない洋上風力発電の可能性を探っています。
地球科学省のインド国立海洋情報センター(Indian National Centre for Ocean Information Services – INCOIS)や、Centre for Wind Energy Technology (C-WET) といった調査機関・調査会社が、これらの企業の意向を受けて洋上風力発電の実現可能性を調査し、インド沿岸で可能性がある地域を絞り込むためのプロジェクトを開始したとのことです。
Suzlon社は2009年にドイツの風力発電機製造会社であるREpower社を買収しているが、これらのノウハウをもとに洋上風力発電向けのタービンを建造している。重さは300トン、ブレードの直径は126メートルに及ぶ。
またTata Power社はすでに200MWの風力発電容量を持っているが、それに加えて Gujarat沖での洋上風力発電を計画している。2017年までの風力発電に対する投資額が5000億ルピー(約9150億円)に上る予定である。(この計画では水中タービンによる潮流発電も行うなど、総合的な海洋エネルギープラントとしての側面も存在する)
インドでは急速な産業により電力需要が増加しており、電力セクターへの投資が継続している。インドにおける主要な電力源は石炭火力発電と水力発電であるが、国庫補助があることもあり再生可能エネルギー、特に風力発電によってその需要を満たそうという動きが強い。世界第14位の約7000kmの海岸線を持つこともあり、南部を中心に風況も良好なことから、洋上風力発電に対する期待が強いものと思われる。
(現在洋上風力発電の全世界的な拠点は北海であるが、その周辺国の中でも最も建設が活発な国の一つであるイギリスの海岸線は世界第12位で12,000kmである。)
2030年までに風力発電がインドの電力需要の1/4をまかなうと見られているが、そのためにもインドの電力企業の間では洋上風力発電の可能性を活用することが不可欠であるという認識で一致しているようだ。